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(2024/01/20) 担当:長尾 小百合(事務局・会計担当 30期)
俳句同好会 第28回「蘇鉄の会」報告
令和六年一月十三日(土)
新年会を兼ねて、築地7丁目にある「懐石ふじ木」にて句会を開催しました。
きめ細かなおもてなしを受けながら
和食の真髄が感じられるお料理をのんびりといただいていたら
句会の時間が短くなってしまい
後半は聖路加タワーのカフェに移動しての開催となりました。
今回から、家安勝利さん(25回)が仲間に加わってくださり
蘇鉄の会が一層賑やかになりそうです。
今回の投句参加者10名(含む講師)、投稿句は全39句でした。
兼題:「外套(コート・オーバーも可)」一句
季題:三句
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【城下洋二先生投句】
賀状書くむかし版画を彫りしこと
鬚ひたし赤子のやうに柚子囲む
人気なき道を浄めて年迎ふ
空見上げ外套の襟立てにけり
城下洋二
令和六年一月
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【選句と選評】 講師 城下洋二
≪兼 題≫「外套(コート・オーバー)」
<特選>
新しき外套纏ひて旅立てり
希望に満ちた新たな旅立ちを想起させる。
<並選>
払ひてもなほ雪降りかかるコートかな
霏々と雪降る情景が目に浮かびます。ただ「雪降りかかる」より
「雪積もる」の方がこの場合ふさわしい気がします。
(参考)払ひてもすぐ雪積もるコートかな
外套を小脇に抱へ右左
外套を着て出たものの、暖冬で、暑さのあまり小脇に抱え、
右往左往したという滑稽な日常の一コマ。
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≪当季句≫(冬)
<特選>
島陰にのたりと重き冬の海
日陰になった鈍色の冬の海が見えてきます。
よちよちの母の手を取り初薬師
母の健康祈願でしょうか。初薬師の季語が生きています。
冬空を見上ぐ入院のベッドより
低く曇った冬の空を病院のベッドから見上げている作者の
不安な気持ちが端的に表現できている。
<並選>
遠浅の故郷の海や初日の出
「遠浅」で穏やかな新春の海の情景が目に浮かびます。
鷽替へを待つ木の鳥のとぼけ顔
取り換えられる鷽は誰の手に渡るかわからない、
ひょうひょうとしていないと、やっておれないですね。
添書に賀状仕舞と相和する
最近は賀状仕舞の年賀状が増えてきましたが、
「相和する」は意味が少しずれているように思えます。
ここは単純に「記す」としたほうがいいのではないですか。
(参考)添書に賀状仕舞と記しあり
歳末や夢に夢見る宝くじ
リズムがいいです。正夢になればいいですね。
芝生踏みかすかな音に冬気配
枯芝を踏んだ感触に冬の気配を感じたという繊細な句。
上五の「芝生踏み」ではなく「芝生踏む」と
一回切れを入れたほうがリズムが良くなります。
(参考)芝生踏むかすかな音に冬気配
二階まで香りを寄越す枇杷の花
枇杷の花は芳香を放ちます。
句は「寄越す」と枇杷を擬人化して読んでいますが、
ここは素直に「漂ふ」としたほうがいいと思います。
(参考)二階まで香り漂ふ枇杷の花
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第28回「蘇鉄の会」互選結果 ( )内数字は得票数・講師選含む
兼題「外套(コート・オーバー)」
外套よ包め十五の彼を父母失きを (2) 真智子
外套を吊るしたままに温暖化 (1) 博石
払いてもなお雪降りかかるコートかな (2) 小百合
温暖化厚手コートのお蔵入り (2) 徹
すれ違う追い風よういの冬コート (0) まさ
外套を小脇に抱え右左 (1) 南行
オーバーコート着て後姿は父に似て (1) 孝枝
新しき外套纏ひて旅立てり (2) 真砂
外套よゴーゴリ―の風近く来る(初回投句により互選なし)勝利
古外套オペラの帰りに口ずさむ(初回投句により互選なし)勝利
外套や木の芽時にも居残りて (初回投句により互選なし)勝利
当季句
警備員笑顔で帰る師走かな (1) 真智子
二階まで香りを寄越す枇杷の花 (3) 博石
枯木立すきまに遠く山の影 (0) 小百合
おお団扇お堂すっきり煤払い (0) 徹
掛乞いの鈴の音響く歳暮るる (0) まさ
ふわふわの毛布で包むチワワかな (0) 南行
若き日のセーター解きて糸となる (0) 孝枝
白壁に寒椿咲く月あかり (1) 真砂
遠浅の故郷の海や初日の出 (2) 真智子
面白き本に出合いて冬ともし (1) 博石
鷽替えを待つ木の鳥のとぼけ顔 (4) 小百合
添え書きに賀状仕舞と相和する (3) 徹
小春日や我が物顔の縁の猫 (3) まさ
老女曳く吐く息白き子犬かな (1) 南行
セーター着ていつしか少女の乙女さぶ (0) 孝枝
島陰にのたりと重き冬の海 (3) 真砂
シリウスや朽葉の下の息吹かな (0) 真智子
フラメンコ衣装の赤や秋の果て (0) 博石
よちよちの母の手を取り初薬師 (3) 小百合
寿ぐや災禍重なり淑気断つ (2) 徹
歳末や夢に夢見る宝くじ (2) まさ
芝生踏みかすかな音に冬気配 (3) 南行
冬空を見上ぐ入院のベッドより (1) 孝枝
柊の花を飾りて茶を点てる (0) 真砂
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第29回「蘇鉄の会」ご案内
開催日時:2024年4月13日(土)12:00~(予定)
選評講師:城下洋二先生
御題:兼題「おぼろ月」または「おぼろ月夜」1句
当季(春)雑詠3句 計4句
投句締切:2024年4月5日(金)
投句方法:兼題1句と当季雑詠3句の計4句
※あらかじめメールにて上記締切までに俳句の投稿をお願いします。
下記メールアドレス迄お送り下さい。
nagao@work21.co.jp
ワード文書でファイル添付又はメールべた打ちでもOK。
開催場所:新宿御苑(予定)
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「蘇鉄の会」参加を随時受付けています。
上記メールアドレスにお申込み下さい。
年会費:5,000円(振込先は別途ご案内)
(2023/10/13) 担当:長尾 小百合(事務局・会計担当 30期)
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俳句同好会 第27回「蘇鉄の会」報告
令和五年十月七日(土)
清澄白河駅を起点に、芭蕉の史跡めぐりをしながら吟行を行いました。10月に入ったにもかかわらず、当日は汗ばむような陽気で、急遽「秋麗(あきうらら)」の兼題の枠を外して自由に句を詠むことに。1時間ほどのちに森下文化センターで落ちあい、句会を開きました。
今回の投句参加者10名、当日の句会参加者は7名(含む講師)、投稿句は全40句でした。
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吟行(当季雑詠):一句
季題:三句
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■城下洋二先生投句
列車待つ支線のホーム赤とんぼ
新豆腐古民家の梁黒々と
アメ横の呼び声太き残暑かな
城下洋二
令和五年十月
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【選句と選評】 講師 城下洋二先生
≪当季句≫(秋)
<特選>
初狩か小さき蟷螂忍び来る 真智子
小さな蟷螂が寄ってくるのを、初めての狩りと見立てたところが面白い。
大仏にそぼ降る雨や秋彼岸 博石
秋雨に濡れた大仏を見るとひとしお秋の深まりを感じます。
秋雨や槇の葉先に光る露 南行
槇の葉の細い先のしずくに目を向けたところがいいです。
それで秋雨が荒々しいものでなく小糠雨のような 静かな雨と分かります。
<並選>
桐の花空いつぱいの花火かな 博石
情景は目に浮かぶのですが、桐の花は地味な色で晴れの日も曇りの日も
空に溶けてしまいそうな色なので、
花火のたとえがいいかどうか私には疑問があります。
荒れた田に薄はびこる双葉町 小百合
福島原発事故の後の情景を呼んだのはいいと思います。
ただ薄がはびこった田んぼは荒れた田なので、「荒れた」は不要です。
(参考)田いちめん薄のおおふ双葉町
引き潮に乗りて宮島夏帽子 徹
情景が目に浮かびますが、引き潮に乗るというのは遠ざかるということでしょうか。
秋蝶の影をリードにペタル漕ぐ 真智子
中七の「影をリードに」が分かりにくいので、
素直に「影を追ひつつ」としてはいかがですか。
(参考)秋蝶の影を追ひつつペダル漕ぐ
遊歩道あんな所に曼珠沙華 良
曼珠沙華は突然花茎が伸びて葉より先に花が咲くので、
あんな所にと言った驚きがあります。素直に読んでいるので好感が持てます。
朝六時銀杏ひろい散歩道 良
この句の主役は「散歩道」ではなく「散歩」なので、それを明確にしましょう。
銀杏ひろいをしながらののんびりした散歩なので、
下五を字余りにしてその感じを出すのはいかがでしょう。
(参考)朝六時銀杏ひろひひろひ散歩
ピンク指す秩父の山は蕎麦の花 真砂
蕎麦の花は白が一般的ですが、赤みがかった花もあります。
まだ青々とした秩父の山の一部に蕎麦の花のピンクが
差し色のように見えるという光景は面白いです。
ただ「ピンク指す」はわかりにくいので添削してみました。
(参考)蕎麦の花秩父の山に紅をさし
秋の夜や静かに響く虫の声 まさ
秋と虫が季重なりです。「秋の夜」を参考のようにすると
虫に焦点が当たり、季重なりも避けられます。
(参考)闇深し静かに響く虫の声
喉笑う初値のさんま鮨一貫 南行
さんまの初物のお鮨、いかにもおいしそうです。
ただ「初値のさんま」ではなく初競りのさんまではないでしょうか。
参考のようにするとリズムもよくなります。
(参考)喉笑ふ初競りさんま鮨一貫
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第27回「蘇鉄の会」互選結果 ( )内数字は得票数
吟行による当季雑詠
秋麗ポトンと一つ種の落つ 真智子
秋麗家族総出で栗拾い 良
秋麗や空青々と風は澄む 博石
川辺りの風心地よき秋日向 小百合 (3)
下町の史跡めぐりや秋麗 徹 (1)
秋麗一雨ごとに風涼し まさ
秋麗アゲハ巣立ちて部屋広し 龍彦 (1)
秋涼し想いは巡る芭蕉庵 南行
紅白の萩そよぎたる芭蕉庵 真砂
秋風や川上る船下る船 城下先生(2)
当季句
蟷螂が足先に着地風かすか 真智子 (1)
朝六時銀杏ひろい散歩道 良
桐の花空いっぱいの花火かな 博石 (1)
荒れた田に薄はびこる双葉町 小百合 (2)
引き潮に乗りて宮島夏帽子 徹
秋風に吹かれてそよぐ名残花 まさ
療養跡の池のほとりに立ち尽くす 龍彦
薄明り浮かれ夜道の虫の闇 南行
ピンク指す秩父の山は蕎麦の花 真砂 (2)
秋蝶の影をリードにペダル漕ぐ 真智子
遊歩道あんな所に曼珠沙華 良
曼珠沙華馬頭観音寄添ひて 博石 (1)
葉に影を落とす蜻蛉の羽模様 小百合 (3)
甲子園世紀越へたり夏飾る 徹 (1)
秋の夜や静かに響く虫の声 まさ
鹿の瞳(め)に映る我らは異邦人 龍彦
喉笑う初値のさんま鮨一貫 南行 (4)
古希超えて伴に花咲く弁慶草 真砂
初狩か小さき蟷螂忍び来る 真智子 (3)
新米や故郷の味懐かしき 良
大仏にそぼ降る雨や秋彼岸 博石 (1)
ビルとビル隙間に野菊の花揺れて 小百合 (1)
夏日射るストの静けさ時遷る 徹
空澄みて色も香りも衣替え まさ (1)
昔むかし肱川颪(おろし)がありしとか 龍彦
秋雨や槇の葉先に光る露 南行 (2)
彼岸花見つけた子らの高き声 真砂 (1)
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第28回「蘇鉄の会」ご案内
開催日時:2024年1月13日(土)11:30~16:30
選評講師:城下洋二先生
御題:兼題「外套(コート、オーバーも可)」1句
当季(冬)雑詠3句 計4句
投句締切:2024年1月5日(金)
投句方法:あらかじめメールにて上記締切までに投句をお願いします。
下記メールアドレスまでお送りください。
nagao@work21.co.jp
ワード文書でファイル添付又はメールべた打ちでもOK。
開催場所:懐石ふじ木
〒104-0045 東京都中央区築地7-4-4 サンクレスト築地1F
https://www.fujiki-kaiseki.net/
集合場所:フェリック社
東京都中央区築地3-12-3 WELL 2ビル2階
2024年1月13日(土)11:50集合
当日会費:5,000円(昼食代・会場費含む)
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「蘇鉄の会」参加を随時受付けています。
上記メールアドレスにお申込み下さい。
年会費:5,000円(振込先は別途ご案内)
(2023/08/31) 担当:kikuchi
同窓の皆さま
お変わりはございませんでしょうか。
今年も恒例の北予中・城北高女・松山北高関東支部同窓会「北斗会」の集まりを持ちたいと思います。コロナにより3年間中断しましたが昨年より再開し大勢の皆さまがご参加されています。年に一度の和気あいあいの時間をともに過ごしたいと思います。
皆さまのご参加をお待ち申し上げます。
10月14日(土)12時から2時半まで東京・銀座ライオンビル6Fのクラシックホール開催します。
冒頭約20分でこの1年間に逝去された同窓生への黙とう、総会等の後、和気あいあいの懇親会へと続きます。今年は同窓の手下倭里亜さん(28回)のフラメンコカンパニーが登場いたします。踊り、歌、ギターによる本場スペインの生のフラメンコ舞台をどうぞお楽しみください。
食事や飲み物を楽しみながら校歌、応援歌を歌い、懐かしい同期や先輩、後輩たちと2時間あまりの心おどるひとときです。
参加費:男性 8,000 円、女性 : 6,000 円
10代・20代は無料、30代は3,000 円年会費:2,000 円
北斗会は皆さまの年会費で運営しておりまして全員にお願いしております。
ただし学生免除、ご夫婦、親子はひと家族で 2,000 円
ご多用と存じますが奮ってご参加くださいますようお願い申し上げます。
このメールを使って同期、同窓の皆さまにもお知らせくだされば幸いです。
残暑がいまだ厳しき折からご自愛ください。
お申込み先は下記のとおりです。
卒業年度もお知らせください。
090-3241-3738
北斗会事務局
家安勝利(25回)
ほくとかいだよりは下記をクリックしてください
(2023/07/13) 担当:長尾 小百合(事務局・会計担当 30期)
担当:長尾小百合(事務局:30期)
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俳句同好会 第26回「蘇鉄の会」報告
令和五年七月八日(土)
江戸時代に発祥をもつ花園「向島百花園(墨田区)」内の御成座敷にて、第26回「蘇鉄の会」を開催いたしました。句会を終えたあとは園内を散歩。オミナエシやキキョウなど、早くも秋の兆しあり。点在する句碑にも足を止め、風情を楽しむひと時を過ごしました。
今回の投句参加者10名(含む講師)、投稿句は全40句でした。
ご挨拶:長島公子さんから、事務局を引き継ぐことになりました長尾小百合と申します。今後はこちらのブログへの投稿も担当させていただきます。どうぞ、よろしくお願いいたします。長島さんには、長い間事務局を務めていただき、大変なご尽力とご貢献をいただきましたことに深く感謝申し上げます。
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兼題:「噴水」一句
季題:三句
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■城下洋二先生投句
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【選句と選評】 講師 城下洋二先生
≪兼 題≫「噴水」
<特選>
噴水の止まりしのちの高さかな 博石
噴水が止まった瞬間、今まで吹き上げていた空の高さに
改めて気づいたという、写真とは違う、俳句でしか
表現できない一瞬を切り取っていて、素晴らしい。
<並選>
噴水や水玉光りてシャンデリア まさ
中七の「水玉光りて」とすると説明的になるので
「光る水玉」とすると中七以下
3,4,5,と句にリズムが出てきて、説明的でなくなる。
(参考)噴水や光る水玉シャンデリア
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≪当季句≫(夏)
<特選>
蛍狩りつなぐ老母の手の細く 小百合
蛍狩りの暗がりで久しぶりに母の手を取った時、
いつの間にか年老い、細くなった母の手に驚いたという句だが、
母の老いを手の細さで具体的に表現したところがいい。
中七の「つなぐ」より「取りし」としたほうが
瞬間の情景となるのではないか。
(参考)蛍狩り取りし老母の手の細く
緑陰に沈みて深き息を吸ふ 真智子
感覚的な句だが、緑陰の感じがよく出ている。
紫陽花や論語繙く雨の午後 博石
晴耕雨読でしょうか。
論語という古典と紫陽花の取り合わせがうまい。
<並選>
夏空やテニス大会日曜日 良
所謂三段切れとなって、句のリズムがぎくしゃく
しているので、語順を変えたほうがよい。
(参考)日曜のテニス大会夏の空
梅雨寒や友と熱燗長談義 徹
熱燗と梅雨寒と季跨りになっているが、
梅雨寒の季語の方が主となっているので
この句の場合問題がない。旧友とのしみじみとした
交流が目に浮かぶ。
雨ごとにぐいぐい伸びる葡萄蔓 真砂
梅雨どきの葡萄の生命力を素直に表現している。
雲の間に大山蓮華開かんと 博石
純白の大山蓮華のつぼみが曇天に凛と咲きかけている
情景が目に浮かぶ。青空でなく曇り空としたことで
余計風情が出ている。
我が庭の主と成りに来若き蟇蛙 真智子
若い蟇蛙が庭の主になり来たと言いたいのだろうが、
表現が窮屈。ここは蟇蛙が庭の主になったと
言い切ったほうが表現に無理がない。
(参考)我が庭の主と成りたる若き蟇
梅雨晴れ間ボタンクサギの紅つぼみ 龍彦
情景は良く見えるが、クサギは実も花も秋の季語。
花の名前は季語であることが多いので注意が必要。
緑なす木漏れ日浴びていで湯かな 南行
「浴びて」が少し説明的なので、
「揺れる」として風の感じを出したほうがいいのではないか。
(参考)緑濃き木漏れ日揺るるいで湯かな
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第26回「蘇鉄の会」互選結果 ( )内数字は得票数
兼題「噴水」
噴水に悲鳴飛び出すガードマン 真智子
噴水や地上か地下か待ち合わせ 良
噴水の止まりしのちの高き空 博石 (3)
噴水のダンスにしばし時忘れ 小百合 (1)
噴水や正にショウなりラスベガス 徹 (1)
噴水や水玉光りてシャンデリア まさ
噴水や繰り出す水技昼も夜も 龍彦
舞い踊る噴水しぶき堀の中 南行 (1)
噴き上がる水に燥ぐや子らの声 真砂 (3)
当季句
∞(無限大)に三回くぐりし茅の輪の懐かしき 真智子(1)
夏空やテニス大会日曜日 良
鐘響く亀が昼寝の菖蒲園 博石 (3)
蛍狩りつなぐ老母の手の細く 小百合 (3)
梅雨寒や友と熱燗長談義 徹 (2)
梅雨さなか傘の花咲くゼブラゾ~ン まさ (1)
青梅の三つ四つ落ちて猫止まる 龍彦 (2)
雨上がり蒼天仰ぐ木槿かな 南行 (1)
雨ごとにぐいぐい伸びる葡萄蔓 真砂 (1)
緑陰に沈みて深き息を吸う 真智子 (2)
日が落ちて夜空に上がる花火かな 良
雲の間に大山蓮華開かんと 博石 (1)
久方の帰省の庭に瓜簾 小百合 (2)
種と人絆を結ぶ夏野菜 徹
街燈の灯りに滲む虹の色 まさ
柿若葉煎茶のかほり肩ゆるむ 龍彦 (1)
烏鳴く姫紫陽花が咲いた朝 南行
賑わいの土曜夜市や大街道 真砂 (1)
我が庭の主と成りに来若き蝦蟇 真智子
夏祭り夜店賑わい老夫婦 良 (1)
紫陽花や論語繙く雨の午後 博石 (2)
遺跡にて草のいきれに過去偲ぶ 小百合
避暑を兼ねゴルフ三昧かの時代 徹
黒南風や湧きてザワザワ吹きにけり まさ
梅雨晴れ間ボタンクサギの紅つぼみ 龍彦
緑なす木漏れ日浴びていで湯かな 南行 (2)
田植え後の水満ち満ちて苗そよぐ 真砂 (2)
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第27回「蘇鉄の会」ご案内
開催日時:2023年10月7日(土)11:30~16:30
選評講師:城下洋二先生
御題:兼題「秋麗(あきうらら)」1句(吟行)
当季(秋)雑詠3句 計4句
投句締切:2023年9月30日(土)
投句方法:兼題は吟行となります。
当季雑詠3句につきましては
あらかじめメールにて上記締切までに投稿をお願いします。
下記メールアドレスまでお送りください。
nagao@work21.co.jp
ワード文書でファイル添付又はメールべた打ちでもOK。
開催場所:隅田川散歩(吟行)→芭蕉記念館見学
→森下文化センター(句会)
集合場所:都営大江戸線・半蔵門線「清澄白河駅」改札付近
2023年10月7日(土)11:30集合
当日会費:3,000円(昼食代・会場費含む)
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「蘇鉄の会」参加を随時受付けています。
上記メールアドレスにお申込み下さい。
年会費:5,000円(振込先は別途ご案内)
(2023/04/09) 担当:長島 公子 (事務局、19期)
俳句同好会 第25回「蘇鉄の会」報告
令和五年四月八日(土)、早くも新緑瑞々しい神代植物公園※(調布市)にて、当会初めての「吟行」を行いました。
今回の投句参加者11名(含む講師)、投稿句は全43句でした。
今回、北高同窓生(18期)1名が体験参加され、入会して下さいました。
兼題:「囀り」一句
季題:三句
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曇天を割って囀り降って来し
木の芽張る窓辺に熊のぬひぐるみ
山鳩の歩めば大地芽吹きゆく
木瓜は満開うかうかとしてをれぬ
城下洋二
令和五年四月
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【選句と選評】 講師 城下洋二
≪兼 題≫
吟行の兼題「囀り」
<特選>
囀りや諍いもあり恋唄も 龍彦
<並選>
囀りや時報の鐘に大合唱 小百合
さへずりにほゝえみ居たる悟堂かな 真砂
(悟堂…園内の林の一角に日本野鳥の会の創始者・中西悟堂の銅像がある。)
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≪当季句≫(春)
<特選>
一点に光あつめて福寿草 龍彦
(講評)福寿草に光が当たり黄金色に輝く様子が見事にとらえられています。
ただ福寿草は早春の花ですが、季語としては新年の季語となります。
卒業歌練習の声校舎より 孝枝
(講評)卒業の光景ではなく、その準備の段階を句にしたところが新鮮です。
いかなごの煮られてへのへのもへじかな 博石
(講評)くぎ煮の様子をひょうきんに表現して、面白い。
いつの日も心安らぐ桜かな 良
(講評)桜に対して人それぞれの思いがありますが、作者はいつも安らぎを
感じている、それを素直に表現されて素晴らしい句になっています。
蕗味噌を味わう齢酒美味し 龍彦
(講評)蕗味噌など若い時はあまり美味しいと思はなかったのですが、
年取るとともにその味わいが分かってきます。酒の味もまた。
<並選>
花疲れ吉野の山の七曲り 博石
(講評)花疲れは花見で歩き疲れた様子を表しますが、花疲れと七曲りとを
取り合わせますと、所謂付き過ぎな感じになります。ここでは季語
を「花霞む」「飛花落花」などとしてはいかがでしょうか。
(添削例)花霞む吉野の山の七曲り
花盛り小枝くわえた烏かな 南行
(講評)花盛りを巣作りにいそしむ鴉が小枝くわえて飛んでゆく光景は自然
の営みを感じる景の一つです。ただ口語と文語が入り混じっている
ので、整理しましょう。
(添削例)花盛り小枝くはへし烏ゆく
満作に風吹きぬけり散歩道 徹
(講評)満作の花は本当に春を感じさせますが、また同時に早春の冷たい風
にも吹かれます。
柔らかな雨降る春や花誘う まさ
(講評)「春」と「花」は季重なりなので語順を変えて避けましょう。
(添削例)花誘ふやわらかな雨降って来し
(参考)
雨上がり久しき顔の花見かな 小百合
(講評)作者の読みたいことはコロナ禍で外出自粛していた人たちが、花見
で久々に顔を合わせたことですね。俳句は十七文字なので言いたい
ことに焦点を絞って詠むことが大切です。そうしないと焦点がぼや
けたり、説明的になったりします。
(添削例)久々に会う人ばかり桜狩り
道灌の越生晴れ野に山吹草 真砂
(講評)道灌と越生、道灌と山吹の故事を織り込んでいますが、ちょっと知
識過剰気味です。また「晴れ野」というのは造語なので避けたい。
越生と道灌が関係あるというのはそんなに有名ではなく、また山吹
の故事はいたるところに比定地がり、例えば新宿区の山吹町など、
自分のためだけに作句ならいいのですが、発表となると故事がそれ
なりの認知度がないと伝わりませんので気を付けてください。
(添削例)晴れ渡る越生の野には山吹草
………………………………………………………………………………………………
第25回「蘇鉄の会」互選結果 ( )内数字は得票数・講師選含む
兼題「囀り」
囀りや諍いもあり恋唄も (3) 龍彦
囀りて時報の鐘に大合唱 (2) 小百合
囀りや友と語らふ森の中 (1) 博石
風に乗り囀る主やいずこかな (1) まさ
亡き友と調べたあの日の囀りに (1) 真智子
曇天を割って囀り降って来し (1) 洋二
囀りに憂ひは晴れし森の精 (1) 徹
さへずりに微笑み居たる悟堂かな (1) 真砂
囀りや煩き程に冴え渡る 良
囀りて騒ぐ梢枝やそよぐ風 南行
当季句
花疲れ吉野の山の七曲り (4) 博石
一点に光あつめて福寿草 (4) 龍彦
いかなごの煮られてへのへのもへじかな (3) 博石
しきりなる落花にむせぶ地蔵様 (2) 博石
蕗味噌を味わう齢酒美味し (2) 龍彦
花盛り小枝くわへた烏かな (2) 南行
満作に風吹き抜けり散歩道 (2) 徹
やわらかな雨降る春や花誘ふ (2) まさ
道灌の越生(おごせ)晴れ野に山吹草 (2) 真砂
いつの日も心安らぐ桜かな (1) 良
卒業歌練習の声校舎より (1) 孝枝
花散りて緑はつらつ桃の枝 (1) 小百合
百(もも)年(とせ)とこども図書館花の舞ふ (1) 真砂
春の雨旅立つ友の寂しさよ (1) 良
雨上がり久しき顔の花見かな (1) 小百合
藏澤の竹の絵古し春日差し (1) 孝枝
目に沁みる若葉の匂ひ湯のけむり (1) 南行
時満ちて旅にしあれば菜種梅雨 (1) 徹
巣立ちあり足踏みありの湯島かな (1) 真砂
限り無く樹木の芽吹く神の森 孝枝
早春や願い叶ひて深大寺 良
雨上がり笑顔が並ぶ花の雲 南行
三年に及ぶマスクや杉の花 徹
山の春緑のトンネルくぐる君 まさ
「嘘っそう」と早春の朝顔濃紫 龍彦
春陽気ブーツ仕舞いて日傘出す 小百合
春灯や霞む街並み絵のごとし まさ
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第26回「蘇鉄の会」ご案内
開催日時:2023年7月8日(土)13:00~16:30
選評講師:城下洋二先生
御題:兼題「噴水」1句
当季(夏)雑詠3句 計4句
投句締切:2023年7月1日(土)
投句方法:兼題1句と当季雑詠3句の計4句
※あらかじめメールにて上記締切までに俳句の投稿をお願いします。
下記メールアドレス迄お送り下さい。
sato-nagashima@coast.ocn.ne.jp
ワード文書でファイル添付又はメールべた打ちでもOK。
開催場所:向島百花園
集合場所:東武伊勢崎線「東向島駅」7月8日(土)12:30集合
( 向島百花園へ直接行く場合は事前にお知らせください。)
当日会費: 3,000円(昼食代含む)
「蘇鉄の会」参加を随時受付けています。
上記メールアドレスにお申込み下さい。
年会費:5,000円(振込先は別途ご案内)
(2023/02/22) 担当:kikuchi
ご卒業おめでとうございます。皆さんの3年間はコロナ禍に苦しまれマスク生活を強いられ本当に不自由な特別な学年だったと思います。それに耐えてご卒業を迎えられましたこと本当におめでとうございます。これからは症状、感染の緩和が進むと思います。束縛から解放され自由に羽ばたいてください。新しい門出を我々もお祝いいたします。
関東に住まわれる方は、北斗会に是非ご入会され10月14日(土)銀座の同窓会にお越しください。食事、飲みもの30歳まで無料です(PDF参照:詳細お知らせします)。それでは皆さまにお目にかかれるのを楽しみにしています。事務局一同
(2023/01/24) 担当:長島 公子 (事務局、19期)
俳句同好会 第24回「蘇鉄の会」報告
大寒を控えた令和五年一月二十一日(土)、築地にて予定しておりました第24回「蘇鉄の会」は、急遽、複数の会員の都合によりWEB上での開催となりました。
今回の投句参加者9名(含む講師)、投稿句全36句でした。
兼題:「七草」または「七草粥」一句
季題:三句
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子の作る七草粥をたなごころ
目つむれば星降る夜の柚子湯かな
初晴や八幡様の幟旗
まさおなる空より御慶大鴉
令和五年一月
城下洋二
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【選句と選評】 講師 城下洋二
≪兼 題≫
「七草」または「七草粥」一句
<特選>(選者:城下洋二)
七草や畦道あゆむ老夫婦 (作者) 良
(講評)七草粥の若菜を摘みに畦をゆく老夫婦。
情景が良く見え、農村の素朴な慣習が偲ばれる。
<並選>(選者:城下洋二)
七草や数へる指に老いを知る (作者) 龍彦
(講評)昔なら躊躇なく言えたのに七草の名前を指折り数えて いる自分に気付いて、老いを改めて感じたという句意だが、老年世代には「あるある」である。
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≪当季句≫(冬)
<特選>(選者:城下洋二)
初場所や酒酌み交はす友がをり (作者) 南行
(講評)桟敷席でもテレビの前でもよいが、相撲を見ながら友と杯を重ねる幸福をしみじみ感じている。年を取ると一層そう思う。
松代の地下壕出れば冬紅葉 (作者) 龍彦
(講評)松代大本営跡の地下壕、敗戦、強制労働などの暗い記憶から、眼前の平和で鮮やかな冬紅葉、その対比が素晴らしい。
大寒や子犬の散歩朝六時 (作者) 良
(講評)大寒のしかも一日で最も寒い朝の六時の散歩、可愛い子犬のためなら仕方ない。愛情あふれる一句。
<並選>(選者:城下洋二)
年の瀬や日に日に重し朝刊の (作者) 徹
(講評)年の瀬になると新聞がだんだん分厚くなるのを句にしたのであろう。
表現としては倒置法にせず、参考のように素直に表現した方が
無理がない。
(参考)朝刊の日に日に重し年詰まる
友情のなごりのごとき賀状来る (作者) 孝枝
(講評)賀状のみの交流は確かに友情のなごりみたいである。
私は息災確認と思っているが。
母想ふ手向けたきや冬リンゴ (作者) まさ
(講評)句意は明確なのだが、「手向ける」と言えば母を思っていることに
なるのでそこを整理して次のようにした方がすっきりするのではないか。
(参考)手向けけり母の好物冬リンゴ
冬木立空飛ぶ凧を絡め採る (作者) 博石
(講評)凧は春、凧あげは新年と凧はややこしい季語であるが、この場合
冬木立を主たる季語としてとらえたい。
冬木立を擬人化しているところも面白い。
親猫もそつと寄り添ふ冬の朝 (作者) 真砂
(講評)親猫もとあるので作者と子猫そして親猫も寄り添っているのであろう。
寒い朝のほっこりする情景を切り取っている。
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第24回「蘇鉄の会」互選結果 ( )内数字は得票数
兼題「七草」または「七草粥」
七草や薺をたたく囃子かな (2) まさ
七草粥七の調べは母譲り (2) 徹
七草や畦道あゆむ老夫婦 (1) 良
七草の名前すらすら口ずさむ (1) 博石
七草や数える指に老いを知る (1) 龍彦
八日にも七草浮かべ澄ましかな (1) 真砂
七草を子は指折りて覚えけり 孝枝
風強し日向で啜る七草粥 南行
当季句
残されし時を惜しむや烏瓜 (3) 博石
初場所や酒酌み交わす友がをり (3) 南行
友情のなごりのごとき賀状来る (3) 孝枝
朝まだき作務衣揃ひてすす払ひ (2) 徹
伊予柑の香り懐かし届きをり (2) 孝枝
正月や子供二人に孫五人 (1) 良
冬木立空飛ぶ凧を絡め採る (1) 博石
年の瀬や日に日に重し朝刊の (1) 徹
紅白の南天活けて福を呼ぶ (1) まさ
セーターの黙をとうして反抗期 (1) 孝枝
元旦の新聞重し初仕事 (1) 博石
親猫もそっと寄り添ふ冬の朝 (1) 真砂
アメ横に掛け声飛びて年越しぞ (1) 徹
大寒や子犬の散歩朝六時 (1) 良
冬空の月と惑星宇宙ショー (1) 龍彦
鴛鴦の番憩ふや皇居濠 (1) 真砂
松代の地下壕出れば冬紅葉 龍彦
駐車場掃いて掃いても落葉かな 良
母想ふ手向けたきや冬リンゴ まさ
小鴨達浮かぶ日向に風そよぐ 南行
祝成人膝前の指乙女さぶ 龍彦
冬鳥の声につられて鼻歌す まさ
ちゃんちゃんこ腹から覗く嬰児かな 南行
散紅葉花舞ふごとき蒼き空 真砂
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第25回「蘇鉄の会」ご案内
日時:2023年4月8日(土)11:00~16:00
選評講師:城下洋二先生
御題:兼題「囀り(さえずり)」1句(※下記ご参照)
当季(春)雑詠3句 計4句
投句締切:2023年4月1日(土)
投句方法:当季雑詠3句
※あらかじめメールにて上記締切までに俳句の投稿をお願いします。
下記メールアドレス迄お送り下さい。
sato-nagashima@coast.ocn.ne.jp
ワード文書でファイル添付又はメールべた打ちでもOK。
※ 吟行のご案内
1.兼題:「囀り」
2.場所:調布市深大寺
3.集合場所:JR三鷹駅 中央改札口正面 JRみどりの窓口前
4.集合時間:午前10時50分
5.参加費用:昼食代:約2,000円 年会費:5,000円
「蘇鉄の会」参加を随時受付けています。
上記メールアドレスにお申込み下さい。
年会費:5,000円(振込先は別途ご案内)
(2022/10/09) 担当:長島 公子 (事務局、19期)
俳句同好会 第23回「蘇鉄の会」報告
この9月以降、連続して日本列島を襲う台風の合間の奇跡的な快晴の日となった令和4年10月8日(土)、「蘇鉄の会」は、東京都文京区後楽にある小石川後楽園の涵徳亭にて開催いたしました。
今回の投句参加者10名(含む講師)。句会参加者8名。投稿句全40句。
選者及び講師 城下洋二氏の略歴:愛媛県出身。黒田杏子主宰「藍生」俳句会会員。俳人協会会員。藍生新人賞、藍生賞受賞。句集「銀杏坂」
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虫の音の寄せくる坐り机かな
明月草雨の小道をふさぎをり
糸瓜忌を過ぎて小さき糸瓜かな
溢蚊の血を吸ふでなく止まりけり
城下 洋二
令和四年十月
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【選句と選評】 城下洋二 講師
≪兼 題≫
「虫」一切
<特選>
虫の音の止みて庭より夫帰る 孝枝
夜の散歩か朝帰りか、夫婦の間のドラマを感じさせる。
<並選>
夜更けて耳鳴りのよう虫の声 良
虫の音を騒音ととらえる人も多くいるが、俳句ではそんな風に詠む人は少ない。
素直な作者の実感が出ていてよい。
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≪当季句≫(秋)
<特選>
鳥瞰す富士の裾野の大花野 博石
富士山と花野を一つにして眼下に捉えたところがいい。スケールの大きな句。
秋の虹女王陛下大往生 博石
実際にエリザベス女王が亡くなられた時に虹が懸かっていたが弔句の季語としても適切。
黒田杏子先生から弔句は亡くなった人へ季語贈るという気持ちで作ると教わった。
長き夜や本を片手に夢うつつ まさ
読書の秋だが、年寄りのあるあるである。
ベランダに二百十日の雨の音 龍彦
何気ない日常の一コマも、二百十日と置くだけで嵐の予感を想起させる。
<並選>
マチュピチュの石の廻廊照らす月 博石
こんな光景に出会いたいものだ。
ひつじ田や切り株跳び跳び友の家 まさ
晩秋の田舎の子供の生き生きした様子が目に浮かぶ。
中八になっているが「跳び跳び」というリフレインなので気にならない。
野に出れば至る所に萩の花 良
普段萩が生えているとは気づかないが、花どきになると急に眼に止まる。
そんな日常の驚きが素直に表現されている。
川風や微かに聞こゆ蝉時雨 南行
n 遠く蝉しぐれを聞きながら河辺に休んでいる様子が目に浮かぶ。
来し方や道のり遥か秋彼岸 徹
ふと自分の人生を振り返るとずいぶん遠くまで来たような気がすることがある。
秋彼岸という季語で自分の人生と親或いは遠い祖先と重ねているような感慨に共感する。
<参考>
秋色のキーウの街に空鞦韆 真砂
ウクライナの現状を憂いて詠まれたのだと思うが、映像的にしっかりとしており、
訴えるものがある。ただ空鞦韆は馴染みのない造語なので避けるべき。
(添削例)秋色のキーウ無人のぶらんこが
秋麗や水張り盆に月映し まさ
水に映った月を詠んで、風情があるのだが、秋麗と月が季重なりなっているので、
強い季語の月を残し、添削してみた。
(添削例) 月上る水張る盆に影落とし
手に取りし秋刀魚の細さもの悲し 小百合
今年の秋刀魚は本当に細くて物悲しくなってしまう感じだが、俳句はすべて言い切らず
読み手にも鑑賞の余地を残す方がいい。従って「もの悲し」は言い過ぎ。
(添削例) 手に取りし今年の秋刀魚細かりき
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第23回「蘇鉄の会」互選結果 ( )内数字は得票数
兼題「虫」一切
目を閉じて名句浮かべむ虫の闇 (2) 博石
足とめて虫のひと鳴き次を待つ (2) 小百合
虫の音の止みて庭より夫帰る (2) 孝枝
清涼の目覚めの耳に草雲雀 (2) 真砂
夜更けて耳鳴りのよう虫の声 良
月明かり蔭にひっそり虫の声 南行
虫の音や暗闇深く声高し まさ
虫時雨夜更けの目覚め酔いは醒め 徹
虫の音の黙(もだ)歩み寄る余寒かな 龍彦
当季句
秋色のキーウの街の空鞦韆 (4) 真砂
鳥瞰す富士の裾野の大花野 (3) 博石
長き夜や本を片手に夢うつつ (3) まさ
向日葵や見果てぬ夢に地は祈り (2) 徹
手に取りし秋刀魚の細さもの悲し (2) 小百合
秋晴れやピアノ発表会日曜日 (1) 良
マチュピチュの石の廻廊照らす月 (1) 博石
暫し待て芝目の上に赤とんぼ (1) 南行
ひつじ田や切り株跳び跳び友の家 (1) まさ
ふくらみて街の夜景と競う月 (1) 小百合
秋風の通ふ参道登りゆき (1) 孝枝
木の実降る児等の瞳はワンダーランド (1) 龍彦
枝豆を茹で砥部焼の皿に盛り (1) 孝枝
来し方や道のり遥か秋彼岸 (1) 徹
秋灯後ろ姿は父に似て (1) 孝枝
ベランダに二百十日の雨の音 龍彦
ラッパの音夕餉の友や冷奴 徹
酔芙蓉夜の灯火(ともしび)風の盆 龍彦
とりどりの鶏頭盛る鉢の中 小百合
野に出れば至る所に萩の花 良
川風や微かに聞こゆ蝉時雨 南行
秋麗や水張り盆に月映し まさ
自転車で衣靡かせ夏少女 南行
散歩道台風一過銀杏や 良
秋の虹女王陛下の大往生 博石
縁切りの橋姫神社におみなえし 真砂
躊躇ひて咲き遅れけり藤袴 真砂
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第24回「蘇鉄の会」ご案内
日時:2023年1月21日(土)
御題:兼題「七草または七草粥」1句
当季(冬)雑詠3句 計4句
選評講師:城下洋二先生
開催場所:都合により、会合による開催は取り止めとなり、
WEB上での開催となりました。
※ ご質問お問い合わせは下記メールアドレスにお願いします。
投稿締切:2023年1月15日(日)
投稿方法:兼題1句と当季雑詠3句の計4句
※あらかじめメールにて上記締切までに俳句の投稿をお願いします。
下記メールアドレス迄お送り下さい。
sato-nagashima@coast.ocn.ne.jp
ワード文書でファイル添付又はメールべた打ちでもOK。
「蘇鉄の会」参加を随時受付けています。
上記メールアドレスにお申込み下さい。
年会費:5,000円(振込先は別途ご案内)
~小石川後楽園~
江戸時代初期、寛永6年(1629年)に水戸徳川家の祖である頼房が、江戸の中屋敷(後に上屋敷となる。)の庭として造ったもので、二代藩主の光圀の代に 完成した庭園です。光圀は作庭に際し、明の儒学者である朱舜水の意見をとり入れ、中国の教え「(士はまさに)天下の憂いに先だって憂い、天下の楽しみに後れて楽しむ」から「後楽園」と名づけられました。
庭園は池を中心にした「回遊式築山泉水庭園」になっており、随所に中国の名所の名前をつけた景観を配し、中国趣味豊かなものになっています。また、当園の特徴として各地の景勝を模した湖・山・川・田園などの景観が巧みに表現されています。
(中略)
小石川後楽園は、江戸時代初期の寛永6年(1629年)に水戸徳川家初代藩主・徳川頼房(よりふさ)が江戸の中屋敷(明暦の大火後に上屋敷となる)に築造し、2代藩主・光圀の修治により完成した庭園です。江戸期において最も早く完成した大名庭園で、日本各地の大名庭園に影響を与えたといわれています。
小石川台地の南端に位置する起伏ある地形を利用し造られた園内は、池泉回遊式となっており、「大泉水」の「海」の景観を中心に、「山」「川」「田園(村里)」の変化に富む風景が歩を進めるごとに展開していきます。
(中略)
調和が美しく、四季折々に異なる表情を見せてくれる小石川後楽園は、今なお優れた景観を維持しており、特別史跡及び特別名勝として国の文化財に指定されています。
開園年月日:昭和13年4月3日
開園面積:70,847.17平方メートル(平成27年7月1日現在)
(東京都公園協会「公園へ行こう」webサイト『この公園について』より転載)
(以下、画像撮影:長島)
(2022/09/25) 担当:kikuchi
北予中・城北高女・松山北高の同窓の皆さま
初秋を感じさせる季節になりました。
「北斗会」同窓の皆さまにはご健勝のこととお慶び申し上げます。
事務局で検討しました結果、今年は開催しようということになりましたのでお知らせ
いたします。 2019 年以来3年ぶりです。
換気、着席スタイル、スペースの確保、マスク着用など感染防止に留意してまいります。
現在まだ約30名ほどで例年に比べて少ないですが日ごとにお申込みも増えてきています。事務局としてもできるだけ盛り上げていくつもりです、同窓の皆さまで、まだお申込みいただいていない方はこれからでも同j期の方々をお誘いの上ご参加いただければ幸甚に存じます。懐かしい顔ぶれにお目にかかれますことを楽しみにしております。
末尾になりましたが、開催が無かったこの2年間も毎年150名余の皆さまから会費をお送りくださっており、只今もご送金していただいておりますことを感謝申し上げます。
「北斗会」同窓の皆さまのご健康が守られ益々のご活躍をされますことをお祈りいたします。
会長・宮下永二(18回卒)
事務局・家安勝利(25回卒)
2022会報紙をアップしています。同窓の皆さまの回顧と近況、開催のご案内が掲載されていますのでお読みいただければ幸いです。
今回開催いたします総会・懇親会の概要も以下にお知らせします。
北予中・城北高女・松山北高関東支部同窓会「北斗会」開催のお知らせ
10月22日(土)12:00 ~14:30( 11:30 受付)「銀座ライオン」銀座7丁目店6Fクラシックホール
東京都中央区銀座7丁目 9-20ライオンビル6F TEL 03-3571-2590
懇親会では特別イベント:宮下真知子さん(33回卒)ご一家によるピアノ・ヴァイオリン演奏など。
マスク着用、個人別に着席し、感染防止に留意します。
参加費:男性8,000円 女性6,000円 (10代・20代無料、30代 3,000 円)
会費: 2,000 円(学生は免除、ご夫婦、親子はひと家族で 2,000 円。会費は会報紙の印刷、通信費等に使わせていただいています)
お申込み:郵送された申し込みハガキか、 このホームページの通信フォームまたは以下のメールから
kieyasu2011@gmail.com (お名前、卒業年度、ご連絡先のメールアドレスをお書きください)
当日参加されず会費をお送りいただける方へ
郵便局の振替払込票
口座記号・番号 00140-3-390168
加入者名 松山北高・関東地区同窓会事務局
金額 2,000 円
(手数料はご負担願います)
(2024/01/20)2024/01/13 第28回「蘇鉄の会」ご報告&次回第29回開催のご案内 (2023/10/13)2023/10/07 第27回「蘇鉄の会」ご報告&次回第28回開催のご案内 (2023/08/31)今年2023 年も北予中・城北高女・松山北高関東支部同窓会を盛大に開催します。10月14日(土)12時から銀座で (2023/07/13)2023/07/08 第26回「蘇鉄の会」ご報告&次回第27回開催のご案内 (2023/05/22)松山北高剣道部OB&OG総会(R5年度) |